第140章 笑いたくないのか?

福利厚生の話題で、個室のボルテージは最高潮に達していた。ボーナスの話に花を咲かせる社員たちの前で、テーブルの上の酒が水のように消費されていく。

宴もたけなわといったところで、誰が始めたのか、いつの間にか合唱が始まっていた。

歌われているのは今流行りのナンバーだ。福田祐衣も好んで聴いている曲だったため、つい釣られて鼻歌交じりに口ずさむ。

今日の彼女は気分がよく、場の空気も心地よかったため、知らず知らずのうちに酒量が増えていた。

もっとも、前回の失態は記憶に新しい。同じ轍を踏まないよう、理性を総動員して泥酔だけは回避していた。

それでも、その白磁のような肌にはほんのりと朱が差し、瞳は潤...

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